絶対の約束S

「何ですか……?」

僕は返事をしました。

「私の名前は尾足 拳おたす けん……。
色々な人々の悩みを解消するのが仕事です」

悩みを解消……?

「あの……」

「見ていましたよ。さっきの彼は友達ではないのですか? 一緒に帰れば良いのに」

男の人は僕が喋り終わる前にそう言いました。

友達?
割井君が?

「違います。あいつは、いつも僕をいじめて……」

「……ほーう。ならほんの少し、お手伝いをしてあげましょう」

「やっつけてくれるの!?」

僕はその悪魔のような見た目の男の人が、一瞬だけ天使に思えました。

「いえ。友達がいない君の為に私が良い物をさしあげます」

否定の言葉に僕が落ち込む時間もなく、その人はそっと何かを取り出しました。

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逃げる


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